Marcha gay 2025
今年もゲイパレード2025が開催された。
LGBTQ2+の権利や社会的存在を認める社会を創っていこうということを目的として毎年行わているが、年々その意義などが消えつつあるのを感じつつ、パレードがフィエスタ化(お祭り化)していることを痛感する。
今年も、昨年と同じ撮影場所(歴史的建造物が立ち並ぶセントロ(中心街)の小さなCallejon(小道))にて撮影を行った。
理由は、昨年も伝えた通り路地裏感もあり、歴史を感じさせる建造物がポートレート写真をするうえで背景として良いと感じたからである。
昨年と違って化粧を施され奇抜な衣装を身に纏う参加者があまり見当たらなかったことが印象的でその影響なのか存在感が目立つような参加者が少なかったと感じた。
昨年に引き続き撮影に参加したのだが、このパレードに対しやはりマンネリ感を感じてしまっていることから、慣れてしまった自分の視線を休めさせるために、一旦距離を置こうと思う。
San isidro labrador en San Bartolome tlaltelulco
トルーカ市から車で20分の距離にある小さな町、San Bartolome Tlaltelulcoにて
その土地の守護聖人に感謝を示し、農作物の豊作を祈願し催されるお祭り(Paseo de la Agricultura) が毎年5月最終日曜日または6月の最初の日曜日にて開催される。
特徴的な衣装に身を包み、約40組ほどのダンスグループが太鼓と笛が奏でる独特なリズムに乗りながら 踊りながらゆっくりと町を練り歩く。
Festival de Tlacololero
ゲレーロ州の州都であるチルパンシンゴから、バスで1時間ほど山を登った先にある小さな村 ”Chichihualco”にて5月23,24,25日の3日間にてゲレーロ州を代表する民俗舞踏である”Tlacololero”のフェスティバルが開催された。
州の各地区から代表して様々な舞踏グループがこのフェスティバルに参加し、太鼓と笛が繰り出す独特なリズムに合わせ踊り子らは村を練り歩く。
Profesión del Silencio
セマナサンタ(キリスト教復活祭)の時期に開催されたProfesión de Silencioの撮影のため、ケレタロ中心街に足を運んだ。周りが見えるように被っている三角巾に施した2つの小さな穴を頼りに木で制作された十字架を担ぎながら、中心街を練り歩く。
BECAL
3月15~17日と土日を含む3連休があり、この機会を逃さずに気になっていたBECALという小さな町へ足を運んだ。
去年、死者の日の前の週にカンペチェへ足を運び、POMUCHへ「Limpieza de huesos」の撮影を行った際にBECALという町の存在を契約した運転手から教えてもらった。
そこでは、住民の約3割がヤシの皮を利用し、帽子をメインに小物なども制作しており今回の休みを利用し創作状況を見学させてもらった。
ヤシの皮の水分を抜く工程のあとに、皮が曲がりやすく柔軟性を保たせるため湿気のある天然の地下室にて帽子などを創作している状態を特に写真に収めたかった。
全て手作業である点や利用してる機材は年季の入ったものでメンテナンスが難しいと感じるものばかり。 天然の地下室で行う作業、同じように見えて若干違う創作物に付加価値があるのではないかと感じてしまう。
San Martin Tilcajete
メキシコのお祭りを撮り続けてから、中断期間を含めて10年近くなるが今回、初めて訪れた州がオアハカ州である。
以前から気になっていた州であったが、お祭りの開催時期や曜日に都合が合わず諦めていた。
今回、知り合ったメキシコ写真家らが撮影した作品をフェイスブック載せたことにより、その独特で特徴的なお祭りであることを知った場所、「SAN MARTIN TILCAJETE」へ足を運んだ。
粒上の塗料と料理で使用する食用油を空き缶へ注ぎ、かき混ぜドロドロとなった塗料を身体全体へと塗り付ける。カラースプレーを髪へと吹きかけながら、カーニバルの準備を進めていく。
身体中に塗りたくり準備が出来たら、街を奇声を発しながら練り歩く。腰に巻き付けてある鐘がカランカランと鳴り響き、集団の奇声と鐘の響きが街中にその存在を示しつつ練り歩き続ける。
身体に塗った塗料が日差しの強さや時間によって乾いてきたら、準備してきた塗料を新たに塗り付ける。
Danza de Pochó
毎年2月は、様々な場所でカーニバルが開催されており、ここ数年は隣国のグアテマラの国境付近にある小さな町、Tenosiqueへ足を運んでいる。
今年も例年通り、土日を利用して弾丸で撮影に挑んだ。このカーニバルの撮影は、既に数回行っているために、独特な踊りや独創的な衣装に驚きや新鮮さは当初感じたものと比較すると小さくなっている。しかし、撮影時の登場人物や出会う方々との新たな出会いによって撮影を継続していく刺激を得ている。
このDanza de pochoという踊りには、「Cojo(コホ)」、「Pochoveras (ポチョベラス)」、「Jaguares (ハグアレス)」などのユニークなキャラクターが登場する。大きな葉、花、ゴム籠、木製の仮面で作られた豪華で独創的な衣装を身に着け、打楽器が醸す独特なリズムに合わせて街の通りや町の広場で踊り歩く。この踊りは、善と悪の闘いから人間を浄化することを象徴しており、カーニバルの最終火曜日に敗北して火あぶりにされるポチョ(悪神)の死で終わる。
絆 KIZUNA
死者を祀る儀式として、この時期に行われる死者の日(Dia de Muerto)各地でイベントが開催され、イベント参加者らはユニークなメイクで、カラフルな衣装に身を纏いこの日を迎える。
しかし、今回は田舎町にて継承されている風習(Limpieza de huesos)の撮影のためにカンペチェ州にある小さな町であるPOMUCHに足を運んだ。
この風習とは、死者の日を前に、亡くなった方の遺骨を保管されているお墓から取り出し、ペンキを塗る際に使用する刷毛(ハケ)をつかって親族の方及び依頼された管理者が汚れを取り除き、遺骨が包まれている布も新たに交換し再びお墓に保管するという儀式である。
足の骨から腰、あばら骨、背骨、顎、頭の順に綺麗に汚れを取り除いていき一つ一つの骨を整理しながら上手に箱の中へと置き、最後に頭蓋骨を納めていく。
お墓の大きさ、家族構成は様々だが、そこに親族が集いこの儀式を見守る姿を見ていると、この世に生存している者とあの世にて生存している者とに壁はあるかもしれないが、
年1回、家族が集う場としてこのお墓が存在し、家族の絆という目に見えない価値が尊く感じたのが印象的であった。
お墓から遺体と取り出すには、最低3年以上経過しないと行うことができず、腐敗が進み体液などの影響もあり、黒ずんだ皮膚が骨に付着することによって取り出した直後は茶黒い色をした骨をしている。
しかし、この儀式を継続し汚れを取りのぞくことによって、本来僕たちが見たことあるような色になっていくという。(白くなっていく)
骨の色の具合によって、墓から取り出されてから年月が経っているのか?いないのか?
または、定期的にこの儀式が行われているのかがある程度理解できるという
Marcha Gay 2024
今年もこのパレードが開催された。ゲイパレード2024。
LGBTQ2+の権利や社会的存在を認める社会を創っていこうということを目的として毎年行わている。
何度も撮影に参加した経験はあるが、昨年の参加した時にはコロナ明け初めて行われたこともあり見物客や各参加関係者を含め大勢の方が駆けつけ、人の多さに撮影も困難となった経験をした。
その経験から、昨年とは違う場所と方法で撮影を行うことを事前に決めていた。
場所は、歴史的建造物が立ち並ぶセントロ(中心街)の小さなCallejon(小道)。
昨年、あまりの人の多さに、撮影する目を休ませる意味を込めて少し群衆から離れたセントロ地区へ足を運んだ。
その際に、とある有名メキシコ人写真家が、このCallejonにて撮影していたのを目にして以来、来年はここで僕も撮影したいと考えていた。
特に、路地裏感もあり、歴史を感じさせる建造物が気になり、それを背景にしたポートレート写真撮影が行いたいと。
今回も前回と同様に友人であるベトと一緒にパレードに参加してもらいパレード参加者の中から、特に目に付く方に声をかけて撮影に協力してもらうよう依頼し,協力してもらった。
Danza de Calalá
チアパス州スチアパ市起源であるDanza de Calalá (カララ踊り)は、スチアパネ市民の人々に愛され、尊敬されている先祖代々の伝統である。
Danza de Calalá (カララ踊り)は、スペイン侵略以前に起源のある踊りで、悪を追い払い、豊作を求めるために利用された。
Corpus Cristi という聖体祭 (祭壇の聖餐式) の祝祭中にこの踊りは行われ、宗教的なシンクレティズム(起源の異なる複数の宗教的要素が習合して信仰されていること)の産物である。
現在、この踊りは雨を求める民俗的儀式を行う際や、その土地の聖人を訪ねたりするために使用されている。
この地域の人々に共通するのは、チアパス州の文化から来ていることであり、その習慣や伝統を共有していることである。
そして、このスチアパ市こそ、この古代の踊り(カララ踊り)がすべてが神秘的に保存されている場所である。
PELEA DE TIGRE
2月のカーニバルの時期以来の写真撮影に臨んだ。
日程の関係上訪問することが厳しかったものの、開催日の5月5日が日曜日という曜日に重なったことから、足を運ぶことが出来た。
今回訪問した町は、ZITLALAというGUERRERO州にある小さな田舎町。
現在僕が居を構えているQUERETAROからMEXICO CITYを経由し約8-9時間のバス移動を強いる距離にあり、移動だけで体力を大幅に削る距離と移動手段である。
しかし、朝早い時間帯に現地に到着し町を歩いていると偶然にも今年、この伝統的イベントを率いるグループと出会ったことで非常に撮影がスムーズに行えるように関係者らが取り計らってくれた。
特に今年この伝統的イベントをキャプテンとして率いる方からには積極的に普段では見れないイベントの準備部分、衣装の着替え部分など一番興味のある内部の一部ではあるものの、見学されてもらい、撮影もさせてもらえたのは非常に有難かった。
特に、キャプテンの彼の家族や親族らが協力し参加者に食事を振る舞う中、彼の家で撮影できたことは、その地域に住む参加者の生活レベルや生活環境を理解できることに繋がるため非常に良かった。 本来はもっとこの空間を有意義に利用し、他の参加者の撮影もこの場所で行いたかったのも本音である。