死者を祀る儀式として、この時期に行われる死者の日(Dia de Muerto)
各地でイベントが開催され、イベント参加者らはユニークなメイクで、
カラフルな衣装に身を纏いこの日を迎える。
しかし、今回は田舎町にて継承されている風習(Limpieza de huesos)の
撮影のためにカンペチェ州にある小さな町であるPOMUCHに足を運んだ。
この風習とは、死者の日を前に、亡くなった方の遺骨を保管されているお墓から
取り出し、ペンキを塗る際に使用する刷毛(ハケ)をつかって親族の方及び依頼された
管理者が汚れを取り除き、遺骨が包まれている布も新たに交換し再びお墓に保管する
という儀式である。
足の骨から腰、あばら骨、背骨、顎、頭の順に綺麗に汚れを取り除いていき
一つ一つの骨を整理しながら上手に箱の中へと置き、最後に頭蓋骨を納めていく。
お墓の大きさ、家族構成は様々だが、そこに親族が集いこの儀式を見守る姿を見ていると、この世に生存している者とあの世にて生存している者とに壁はあるかもしれないが、
年1回、家族が集う場としてこのお墓が存在し、家族の絆という目に見えない価値が尊く
感じたのが印象的であった。
お墓から遺体と取り出すには、最低3年以上経過しないと行うことができず、
腐敗が進み体液などの影響もあり、黒ずんだ皮膚が骨に付着することによって
取り出した直後は茶黒い色をした骨をしている。
しかし、この儀式を継続し汚れを取りのぞくことによって、本来僕たちが見たことあるような色になっていくという。(白くなっていく)
骨の色の具合によって、墓から取り出されてから年月が経っているのか?いないのか?
または、定期的にこの儀式が行われているのかがある程度理解できるという。
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