去年に引き続きPueblo MagicoのAtlixcoへ足を運んだ。
どういう理由で毎年開催日を変更するのかわからないが今年は、4月ではなく3月下旬にセマナサンタが変更となっていた。
去年は、メキシコシティーからバスを乗り継ぎ
Atlixcoに到着した際にはもう既に僕が興味にしていたイベントが始まっておりかなり終盤に差しかかっていた。
今年は、その反省も込め
てイベントが始まる10時前には到着していたいと思いバスではなく、友人に協力してもらい一緒に
車で向かった。
そして、無事1時間前に
到着しゆっくりと朝食を取る時間はなかったものの
イベントの最初から撮影を行うことが出来た。
Atlixcoにてセマナサンタの期間中に行われているこのイベントは
ENGRILLADOと一般に
呼ばれており
100年以上昔から毎年行われている行事である。
自分が犯した過ちや事柄に対し痛いを伴いながら
許しを求める行為で
自発的に参加してくれる参加者を公募しており
今回も約50-60名の方が参加した。
ENGRILLADOの特徴は黒い布を頭に被せられ
体中、さらに足首にも100キロ超える鎖を巻き付けられ腕には棘がついたサボテンの葉を付け
頭には鋭利な棘がある
冠を被らされる。
その状態で丘の中腹にあるサンフランシスコ教会を出発地点としてAtlixcoの綺麗な街並みの残る中心部を一周するような形で歩き続け
最終的にまた教会へと戻るという約3キロに及ぶ
2時間ほどの行列行進である。
2列縦隊となった行列はゆっくりとゆっくりと歩みを進め足首に巻いた鎖とコンクリートとの摩擦で起きる独特の金属音が不気味に響く。参加者の両脇には必ず2名の家族がおり、被せられた黒い布で前方が見えない懺悔者に声をかけ道を示したり重い鎖の位置を調整したりとサポートする。さらにその懺悔者周辺にはその家族が一緒になって
歩き、行列の歩みが止まったりすると近づいて水やレモンの汁を与える。
朝10時出発した約5,60名の懺悔者は下りや上りのある坂道も歩き時間と共に日差しが強くなり
重い鎖と30℃近い暑さに体力が
段々と消耗していく。
鎖が日差しを浴びつづけ
熱を発生しつつあり
それによる火傷のあとも
行進の最後の方では目立つようになっていた。
そういう理由もあってか
組織委員会のメンバーが
行列の歩みを早くするように促し僕たちカメラマンにも撮影を中止するよう
指示することに。
教会に到着した後に
ひとりずつ階段を登り、膝まづき自分の犯した過ちに許しを請うシーンがあるはずであった。
しかし、今回はひとりずつ登る階段の脇には多数の観客が近づこうとするあまり、委員会の方が暑さや重みに体力を消耗した懺悔者を考慮し歩みを急がせ
一番のメインポイントであ
る(一番興味のある場
面)が省略されてしまっ
となり非常に残念。